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タオルのお洗濯で「コレだけやっておけばOK」がない理由

2024.01.18

目次

IKEUCHI ORGANICの阿部です。

ご家庭でのタオルのお洗濯について、お悩みをご相談いただく機会が増えています。

ご家庭でのお洗濯の何が問題になるのか?何が改善されたらもっと気持ちよくお使いいただくことが出来るのか?という課題に向き合って、それなりに改善の方法が見えてきた2022年春からタオルメンテナンスサービスというサービスを始めました。

このサービスを始めてから、お客様が日常お使いになっているタオルの状態を確認することが初めて可能になりました。そこで、私どもが経験したことの中で、お役に立てそうなものを少しずつお伝えしていこうと思います。

今回はその第一弾ですが、まずお伝えしなければならないこととして、誰にでも当てはまる「コレだけやっておけばOK」という方法がないということです。

なぜかというと、お洗濯のクオリティを左右する「4つの変数」が存在するからです。この「4つの変数」について最初にご説明しておくことによって、お客様の課題を解決するヒントになるのではないかと考えております。

洗濯の4大変数

洗濯の4大変数とは、以下の4つです。

 

①素材→洗う繊維の組成が何か?ということです。

1-1:綿・麻などの植物系の天然繊維か
1-2:ウール・シルク等の動物系天然繊維か
1-3:ポリエステル・ナイロンなどの合成繊維か
1-4:それらを単体で洗うのか、複数の組みあわせなのか?
1-5:色物と白物を別にしているか否か?

 

②資材→洗う際にお使いになっている洗剤や助剤のことです。

2-1:合成洗剤か、石鹸か
2-2:合成洗剤の場合、液性が中性か弱アルカリ性か
2-3:洗剤以外の助剤(柔軟剤、クエン酸、漂白剤)などを使っているか
2-4:それらは自動投入か、手動投入か

 

 

③機材→お使いの洗濯機および乾燥機の種類のことです。

3-1:洗濯機の容量はどの程度か?
3-2:洗濯機は縦型か、日本製の斜めドラムか、海外製の横ドラムか?
3-3:乾燥機をお持ちの場合、洗濯乾燥一体型か?独立した乾燥機か?

 

④水質→お住まいの地域の水質のことです。

4-1:お洗濯時にお湯が使えるか否か。
4-2:お住まいの地域は地下水か、水道水か。
4-3:お住まいの地域は水道局から近いか遠いか。

 

洗濯の結果に影響を与えるであろう要素はこれだけありますので、組みあわせは少なく見積もっても、①5種×②4種×③3種×④3種=180通りあるということになります!

よって、お客様からお問い合わせいただく際に正しくご回答できるようにするには、上記のこと全てお伺いしないと、お答えが難しいというのが事実としてあります。

タオル洗濯のお悩みベスト3

これらのことが全てわからなくても、現在お寄せいただいているタオルのお悩みはだいたい決まっていて、完全ではないにせよご家庭で改善できる方法はあります。

基本的に、タオル洗濯のお悩みは以下の3つに集約されます。

①風合いが硬くなってきた
②黒ずんできた
③匂いがなかなか取れない

これらは一部の例外はあるにせよ、殆どの原因はお洗濯時の水量不足、およびすすぎ不足による残留物の堆積によるものと考えられます。

 

ご家庭でできる改善の第一歩

よって、症状を改善する場合は、以下の対応で改善できるかと思います。

 

水量不足対策

一度のお洗濯の量を減らしてみる。洗濯機側で水量を調整できる場合は、「高め」の設定で洗濯してみる。

 

すすぎ不足対策

お使いになっている洗剤や柔軟剤の量を減らしてみる。すすぎは3回で設定してみる。

 

改善できるといっても、以前と比較した場合の範囲であり、根本改善しているわけではありませんが、まずご家庭で出来ることの第一歩とお考えいただければ幸いです。

阿部哲也

記事を書いた人

阿部哲也

IKEUCHI ORGANIC 社長。1991年、慶應義塾大学を卒業後、証券会社に入社。小売チェーン店へ転職し、販売促進、新業態開発、基幹システム導入に携わり管理部門取締役を経て退職。2009年にIKEUCHI ORGANIC株式会社に入社。2016年6月より代表取締役社長を務める。